いよいよ、この東北山旅の目玉、鳥海山登山の日がやって来ました。本当はこの山旅の初日に鳥海山で小屋泊したかったのですが、直前で悪天候が続いたため小屋開けが遅れたそうで、小屋開け初日の7月17日に登ってきました。
行き先
鳥海山 標高2,236m ※日本百名山
鉾立ルート(象潟口よりピストン) 山頂御室小屋(泊)
日程
2021年7月17日(土)~7月18日(日) 1泊2日
1日目 2021年7月17日(土)
07:42 鉾立口
07:51 鉾立展望台
09:42 賽の河原
10:28 御浜小屋
12:16 御田ヶ原
12:33 御田ヶ原分岐
13:09 七五三掛
13:24 外輪山・千蛇谷分岐
15:57 山頂御室小屋(小屋泊手続き)
16:44 新山・鳥海山山頂
17:05 山頂御室小屋
山行 7時間16分 休憩 2時間6分 合計 9時間22分
交通手段
自家用車にて
鳥海ブルーラインの最高地点・鉾立口の駐車場は約300台駐車可能。
かなり広い駐車場ですが、快晴の土曜日だけあって朝7時過ぎにはほぼ満車でした。
ちょうど帰ろうとしている車が合図をくれて、何とか停めることができました。
山行の記録
鳥海山は、私は5回目、Uさんは初めての挑戦になります。せっかくなので鳥海山を満喫しようということで、今回は山頂御室小屋に宿泊することにしました。
登山口のお手洗いは売店食堂のある稲倉山荘と、鉾立山荘横のビジターセンターの2ヶ所があります。早朝は稲倉山荘はまだ営業していないため、ビジターセンターの夜間お手洗いをお借りしました。
登山口には登山届のポストがあります。いざ、ここから1泊2日の鳥海山の山旅スタートです!
登り始めは比較的なだらか。良く整備されています。
ちょっと登ったらもうこんな絶景が見られます♪
さっそく立ち止まってお花の写真を撮ってしまいます。
鉾立展望台にちょっと寄り道。
奈曽渓谷や鳥海山の山頂が綺麗に見えています。
疲れては振り返って日本海の絶景に癒されました。
秋田と山形の県境が。ここからが秋田県?山形県??
良い天気すぎて…日差しを遮る場所もなく、どんどん体力と水分を消耗していきます。。
疲れたらとにかく後ろを振り返る
賽の河原の周辺はチングルマ畑でした
雪渓のそばでしばし休憩。ここが賽の河原かと思ったら、もう少しだけ歩いた先だったようです。
雪渓から少し進んだこの辺りのチングルマはすでに綿毛。さっきのお花畑からほとんど距離も離れていないのに不思議です。
Uさん、チングルマの撮影に夢中です。
ようやく賽の河原に到着です。多くの人がここで休憩していました。
雪渓から流れ出てくる水がとっても冷たくて気持ち良いです。
鳥海湖を臨む御浜小屋までもう一息。あの丘を越えたら見えるはずと信じて頑張って登っていきます。
ようやく御浜小屋が見えてきました。あとちょっとかも?と思ってからが地味に長く感じました…。
鳥海湖ドーーーン!!…ですが、さっきまで快晴だったのに肝心なところでガスがかかってきました泣
太陽が遮られたおかげで少しは涼しく感じられ、とりあえずここで大休憩をとります。
本日のお昼ご飯はウインナーとインスタントラーメンです。汗をたくさんかいた体に塩分が染み渡ります。
どうしても冷たい飲み物が飲みたくて、御浜小屋で500円のペットボトルのお茶を買ってしまいました。よく冷えていてとっても美味しかったです♪500円の価値あり!
小屋横のお手洗いを借りて、身支度を整えたら再度出発です。ガスが晴れて少し青空が戻ってきました。
と思ったらまたガスガス。
本当ならこの辺りからは山頂方面がドーンと見えるはずなのですが、真っ白です笑
遠くの景色が見えない分、近くのお花を見て癒されました。
御田ヶ原分岐のあたりでガスが少し晴れてきました。
左右の景色も見えてきた!
「ここは七五三掛(しめかけ) 」もう少しで外輪山と千蛇谷の分岐です。4~5年前に登った時とは若干ルートが変更になっているようです。木道も新しい感じ。
この辺りは道幅がちょっと狭くなっています。
外輪山と千蛇谷の分岐に到着です。
外輪山へはここから結構な急登を上がっていきます。今日は千蛇谷ルートから登って、明日外輪山から下山する予定です。ということは、明日この急坂を下ってこないといけないのか…
ここから千蛇谷までは砂地の激下りです!
道幅も狭いので転倒しないように慎重に下っていきます。
「ここは千蛇谷(せんじゃだに)」無事に谷の入り口に到着しました。千蛇谷は大雪渓が残っているため、ここからはチェーンスパイクを装着しました。
ツボ足で降りてきている人もいましたが、特に下りは滑りやすいので、軽アイゼンやチェーンスパイクがあった方が安心です。
雪渓歩きはとっても涼しくて快適です!!冷気が吹き付けてきて、暑さでバテバテだった体がひんやり癒されます。
雪渓の上には大小さまざまな岩がゴロゴロ落ちていました。時折、外輪の方から岩が崩れ落ちるガラガラという音が響いてきて、結構怖かったです。
ここまでの登りと雪渓歩きで相当疲れていますが、なるべく立ち止まらないように頑張って歩きました。
白馬岳はまだ登ったことはないのですが、白馬大雪渓はこんな感じなのでしょうか。いつか行ってみたいな~
外輪山のすぐ下の雪渓には大きなクラックが。これが滑り落ちる時に一緒に岩も落ちてくるのでしょうか。
雪渓歩きは涼しいとはいえ、久しぶりのチェーンスパイクでの雪上歩行はとっても疲れます。私はすっかりバテバテに…
一方Uさんの足取りは軽快です。その体力、羨ましい…
ようやく雪渓の終点です。すっかり足が疲れてしまったので、ここでチェーンスパイクを外して少し休憩します。
放置されたペットボトル…ではなく、雪渓から流れ出るキンキンに冷えた水でぬるくなったペットボトルを冷やしています。
ここから山頂御室小屋まではあともう一登り。日没まではまだ時間があるとはいえ、コースタイムをだいぶオーバーしてしまっているので、先を急ぎます。
ここは⑥だけど頂上が何番なのか分からないため目安にできず…
あそこを越えればきっと…
ゴール目前!最後にここをジグザグに登ります。
ようやく山頂御室小屋に到着です〜!ここまで長かった!!晴れているうちに山頂アタックしたいところですが、まずは宿泊の受付をして本日の寝床を確保します。
小屋に荷物を置いたらアタックザックを持って、いざ山頂へ向けてアタック開始です!
山頂へはこんな感じの岩登りになります。大きなザックも置いてきたし、得意な岩登りということもあって、さっきまでの疲れが嘘のように足が軽いです笑
あっという間に小屋があんなに小さく見えます。
矢印に沿って進んでいきます。ガスがかかっていたら迷ってしまいそう。
なかなかの迫力
ここをくぐり抜けます
そして…鳥海山の山頂•新山(標高2,236m)に登頂です△▲△
Uさんは鳥海山に初登頂です♪新たな日本百名山1座ゲット!やったね!!
私は新山まで来たのは5年ぶり4回目です。今回が1番疲れました笑
Uさん、映える角度を探してプレートの撮影中。
この時の写真がこちら♪
山頂からの眺め。ゴツゴツ岩岩しています。
外輪山がとても綺麗に見えています。明日はあの外輪山の尾根歩きをしながら下山します。向こう側に広がる景色も楽しみです!
御室小屋から新山へ行くルートは2つありますが、今回は登りと同じルートを戻りました。こんなところを登ったり降りたりしながら戻ります。
小屋に戻ってきました。もう17時も過ぎてだいぶ良い時間なので、そろそろ夕食の準備にとりかかります。
今回は小屋での食事ではなく夕食朝食とも自炊にしたので、小屋の前の眺めの良い場所で夕食をとりました。
小屋の中はこんな感じ。いくつか棟がある中の1つに案内していてだきました。
今回は下段のこのスペースを2人で使わせていただきました。いつもは毛布の貸し出しがあるのですが、コロナ対策のため2021年は寝る場所のみの提供です。
通常であればこの空間は6人定員のようです。この日は宿泊者もさほど多くなく、ゆったりと過ごすことができました。
夕食の後、お疲れのUさんは小屋に戻ってすぐに就寝。私は夕陽を見ながら大好きなバンドSPYAIRの配信ライブを堪能しました♪こんな山の上で電波があるってありがたいm(_ _)m
屋外で見るライブはフェス気分で楽しい♪♪♪
綺麗な夕陽☀️角度的に日本海ではなく山影に沈むところまでしか見られませんでしたが、とっても幻想的でした。
外輪山が真っ赤に染まっています。
日が沈んでからはあっという間に寒くなってきました。ずっと外にいてさすがに体が冷えてきたので、小屋に戻って休みました。
そして、夜中の1時。目が覚めて小屋の外に出てみると、そこには…
満天の星空☆彡
月もなくて天の川もハッキリクッキリ。日本海に浮かぶ船の漁り火や街灯りも加わって、本当に美しい光景が目の前に広がっています。
素晴らしい景色を独り占め。何とも贅沢な時間でした☆彡
あー、名残惜しい…小屋に帰りたくない。。
こうして無事に鳥海山登山の1日目が終わりました。
私はこれまで小屋や日帰りで何度か鳥海山に登っており、この山の楽しさだけでなく厳しさもある程度分かっているつもりでした。
けれど、今回の山行はこれまでになく体力を消耗してしまい、登りはコースタイムを大幅にオーバーしてかなり時間がかかってしまいました。
その要因としては、①荷物の重さ(夕朝食とも自炊、コロナ対策でシュラフ・マットを持参) ②日が登る前の涼しい時間帯に登り始められなかった ③快晴でかなり暑く体力や水を消耗してしまった このあたりが挙げられるかと思います。
ちゃんと明るい時間に小屋に到着できたとはいえ、この反省を生かして、今後に向けて装備や計画を見直していくきっかけにしたいと思います。
鳥海山・後編につづく
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